●良いおっぱい悪いおっぱい(集英社) これは、妊婦はもちろん、未婚の女だっておばあちゃんだって充分楽しめる、優れた読み物なのである。たまたま妊娠と出産が主題になっているだけで、実は優れた旅行記なのではあるまいか? 未婚の女は未踏の地の旅行記のように、そこかしこを見て歩くことが可能だし、妊婦はガイドブックとして活用して大いに安心を得ることであろう。そして、すでに母なる人は、自分の旅した頃と引き比べ、様々な感慨にふけるのではないだろうか? また男性諸氏は、ファンタジー冒険小説として楽しんではいかがなものか、と言うと語弊があるか。なにしろ、私がもっとも感銘を受けたのは、伊藤比呂美さんの夫たる人の協力ぶりと熱狂ぶりであったから。 いい夫というものはいつも同じ匂いがする。これはなんの匂い? →妊婦つながり
●ラニーニャ 詩人の書いた小説、の見本のような小説。 →詩人の書いた小説つながり
▼朝、起きて、君には言うことが何もないなら(高橋源一郎/講談社)に出演(?)。
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