迷子になったらまずHOMEへ

■お金つながり
お金は大事です(力説)。お札やコインの出て来るお話をつなげてみました。
関連項目
→くじつながり

▼人生の哀歓かぁ。

「夢の10セント銀貨 ハヤカワ文庫FT」
ジャック・フィニイ 山田順子訳/早川書房)

『ふりだしに戻る』で永久に不滅(私にとっては)となったフィニイさんが描くファンタジー。
釣銭の中に混じっていた謎のコインで、
主人公は別世界へ行けるようになります。
(確か、そのコインを使うと、行っちゃうんじゃなかったかしら? え、違う?)
そっちの世界はとても居心地がいいようで?

少し入り込みにくいですが、フィニイを数作読んだ後で、
オマケのように読むといいかもしれません。(失礼かなぁ?)

▼有名作。

「二銭銅貨 江戸川乱歩推理文庫1」
(江戸川乱歩/講談社)

「大金を盗んだ紳士泥棒がつかまった。だが金の隠し場所は白状しない。
盗金を追う俄か探偵。
彼は謎の二銭銅貨に封じられていた暗号文を
見事に解き、まんまと金をせしめたが…。二転三転するトリック。(あらすじより)」

初心に帰るならここでございましょう。
短篇集です。表題作の他、「一枚の切符」「双生児」「心理試験」など。全9編収録。
→泥棒つながり

▼ノリノリ。

競作 五十円玉二十枚の謎 創元推理文庫
(若竹七海、法月綸太郎、有栖川有栖他/東京創元社)

「店に入るなり男は一散にレジを目指し、五十円玉二十枚を千円札に両替してくれと言う。渡された札を奪うように受け取ると慌てて出て行く。本屋のアルバイト嬢に忘られぬ印象を残した、土曜日の珍客。爾来、彼女が友人知人にこの謎めいた両替男の話題を提供するたび談論風発、百家争鳴すれど決定打は出ないまま。…という紆余曲折を経て成立した、世にも珍しい競作アンソロジー。」(あらすじより適当に引用)

このアルバイト嬢が後に作家の若竹七海さんになるわけです。
関連して
→ノリノリの企画ランキング
(※出版社定価¥777で流通中です。)

▼ノリノリ。

「 ニッポン硬貨の謎」
(北村薫/東京創元社 )
 
あのエラリー・クイーンに未発表原稿があった! それを北村薫が訳した!
─という設定の長篇ミステリ。
『ニッポン硬貨の謎』。The Japanese Nickel Mysteryだって。
クイーンが、日本で起きた難事件を解決します。そしてそこには、五十円玉二十枚を千円札に両替する男の謎が絡んできます。
上↑の競作 五十円玉二十枚の謎 創元推理文庫には、参加していなかった北村薫さんは、こんな案を温めていたんですね〜。
→トランプつながり
(※文庫版が¥777で流通中です。)

▼趣味の方に。

「世界のコイン 保育社カラーブックス92」
(藤沢優/保育社 /
写真左

「日本のコイン 保育社カラーブックス222」
(中村佐伝治/保育社 /
写真右

保育社のカラーブックス。
素人目には充分、詳細です。
図版も多くて、文庫サイズにしては分かりやすいのは
カラーブックスの特徴ですよね。
以前、教えてもらったのですが、日本では一般的な穴あきの硬貨(5円、50円)も、
世界的に見ると珍しいそうです。ほほぅ。
外人にあげると、ややリアクションがあるらしいです。
2冊見比べてみると確かに少ない。
→ミニ特集・メンズ・ライフ

▼しぶい。

「九つの銅貨 福音館文庫」
(W・デ・ラ・メア 脇明子訳/福音館)

デ・ラ・メアの『子どものための物語集』から5編を選んだお話集。
表題作『九つの銅貨』と、『チーズのお日さま』が好きです。
特に『九つの銅貨』は、非常にドキドキします。
病気のおばあさんと暮らすグリセルダ。
生活は困窮し、もう限界です。
或る日、グリセルダの前に小人のおじいさんが現れ、彼女に或る提案をします。
彼女を手伝う代わりに、1日1ペニー欲しいと。
それを9日間。合わせて9つのペニー銅貨が欲しいのだ、と。
グリセルダは提案を受け入れ、小人が家事をしてくれている間に、農場に働きに出ることにします。
読者としては、すでにこの辺で嫌な予感がしてくるわけですが、
ここがデ・ラ・メアのお話の面白いところで、一筋縄では行きません。
何と言うか、「深い」というより、「しぶい」んです。
「昔話」でもない、かと言って勿論「残酷童話」でもない。そこに面白味があります。
グリセルダがおじいさんにお礼を言うところ、とても好きです。

デ・ラ・メアといえば、
「おさげ会社」もそうなんですが、
「うーん」と唸る予想外の展開に、いつも心惹かれます。
※流通中。

▼コレクターの方に。

「日本貨幣型録86年版」(日本貨幣商協同組合)

純粋にコレクター向け。型録です。
素人はさっぱり楽しくありません(笑)。コレクターのお役に立つんだろうなぁ。
貨幣のカタログ。価値が分かります。
毎年改訂されています。細かいのね。

※只今、1973年度版、76、77、78、79、
1980年版、81、82、84、85、86
が在庫にございます。
→在庫を検索する

→ミニ特集・メンズ・ライフ