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■チーズつながり
胃袋にアピールする食べ物で、童話等で幅をきかせています。とろ〜り。
たとえ、チーズの味を知らなくても、あのトロ〜リを見せられると、人類は反応しちゃうんじゃないでしょうか。トロ〜リは、人類への挑戦です。
関連項目→魅惑の食べ物
→寿司つながり→麺類つながり→カレーつながり

▼50歳ののび太くん。

『9990個のチーズ』
(ヴィレム・エルスホット 金原瑞人・谷垣暁美訳/ウェッジ)

ラールマンスさんはしがない事務員です。
ふとしたことからお金持ちのお友達(?)ができました。
お金持ちの会合に出席したところ、みんな高級レストランの話やら、セレブな人々のゴシップやらを話していて、ラールマンスさんは一人のけ者です。
なんだい、くそぅ。
そんなある日、お金持ちの友人が仕事を紹介してくれました。
オランダのチーズ会社のベルギー総代理店です。
実業家です! ラールマンスさんは名士になるのです! やっほぅ!
─と、引き受けてしまいます。

もちろん、大変なことになります。
じゃ、とりあえず、ってことで、20トンのチーズ(9990個のチーズ)が送られてきます。うひー。
倉庫に預けたものの、まったく売れません。
この辺で、すでに読者のほうが真剣です(笑)。
私ならどうする? って大人なら考えると思います。
でもラールマンスさんは、実業家らしい事務所の体裁を整えるのに必死です。
そうこうするうち、社長が20トンのチーズの精算にやってくると手紙が来ました。さぁ、どうする?!

え〜、答えを言っちゃいますよ。
どうにもならないんです。
私なら、ミステリタッチで書くんじゃないかと思う、笑えそうで笑えない話です。
少し背伸びをして、雰囲気に流されてみたら、エライことになった。誰にでも起こり得る話であり、誰でも身に覚えのある話だと思いました。のび太君もちびまるこちゃんもよくそんなことになってますよね(笑)。

─私の感想はそんなところでしたが、解説によると、「人生の半ばを過ぎて、一発逆転の勝負に出るラールマンス。若者の夢とちがって、ラールマンスの夢には、50年分の悲哀と辛抱がしみついている」「この小説にはそのように、ほのぼのとしたなかに、いくつものほろ苦さとおかしさが隠し味となっている」(カバーより)。
なるほど、私はまだその50年の悲哀には感応できなかったな、としみじみしました。のび太君が調子にのるのとはワケが違うのですね。

この小説、1933年に発表されたんですって。
世の中、あんまり変わってない。驚きました。

▼サライの特集で。

「サライ(雑誌)1995年12/7 特集:国産の逸品うまいチーズを探す」
(小学館)

一家言ありそうな人が多い食べ物・チーズ。
というわけで、当然サライでも特集されています。

【この号の見どころ】
・ ゴーダ、カマンベール、シェーブル、チェダーなどチーズカタログ。チーズ地図もありますが、情報は当時のものです(13p)。
・ とじ込み付録「学習雑誌正月号付録双六」。

そんなことにこだわる〜? と、時々は言いたくなる紳士の雑誌サライ。
まとまった在庫がありますので、是非ご覧ください。
→ミニ特集・雑誌サライ

▼雪印さん。

「CHEESEBOOK チーズのある生活」
(池波正太郎、金井美恵子、三浦雄一郎他が寄稿/雪印乳業株式会社)

想像がつくと思います。
かなりグッときます。
チーズとろ〜という写真が多いのです。
今ではポピュラーだけど、発行当時はなじみが薄かった、あるいは高価だったと思われる様々なチーズ。チーズを使った料理の数々。そのレシピ。
もっとチーズを楽しんでくださいというチーズ啓蒙書。絵本サイズ。

かなり豪華なメンバーが寄稿しています。
そのどれもがチーズの思い出、美味いチーズ話なわけで、非常に身悶えたくなります。
→企業つながり

他に…
『アルプスの少女ハイジ』

『ネズミのヒコーキ(あかねピクチャーブックス)』
(たむらしげる/あかね書房)

それから、『チーズはどこに消えた?』ってベストセラーがありましたよね?