| 最近、聞かなくなったなぁ。 ▼美しいなぁ。  「バー・ラジオのカクテルブック 角川文庫」 (尾崎浩司、榎木冨士夫 大輪真之:写真/角川書店)
 
 カクテルブックって、いつも美しいですね。
 それが特別な愛情を注がれる理由かなぁ。(あ、なんかウマイこと言っちゃった?)
 
 「バー・ラジオ」の尾崎店主の「類まれなセンスにひかれて、夜ごと”ラジオ”でとぐろを巻く面々が、それぞれの本職、余技、趣味を提供した、遊び心あふれるカクテルブック(カバーより引用)」ということで、
 カクテルの写真とカクテルレシピの他に、松山猛、和田誠、小池一子らのエッセイも収録。
 単行本もよかったなぁ。うちの在庫は文庫版です。
 ▼シブー。  『ラジオ・ロマン 失われた時を求めて』 (中村真一郎/筑摩書房)
 
 プルーストの「失われた時を求めて」をラジオドラマ化していた!なんて、驚きじゃありませんか?しかも1953年ですってよ。さすがにシブイ。
 台本を書いたのは中村真一郎。キャストはー、うー、見てもピンと来なかったです。申し訳ない。
 その失われたドラマ台本が井上究一郎氏のところから出て来て、出版の運びとなったそうですが、その間32年の空白。関係者の驚きも大きかったようで、本の半分が回想、説明にあてられています。
 →詳しくは
 ▼文句なく傑作。  「マイナス・ゼロ 集英社文庫」 (広瀬正/集英社)
 
  読んで驚愕。これが、70年代の作品?!
 今でも充分通用するタイムトラベラーものとは恐れ入りました。過去の雰囲気がひしひしと伝わってくるノスタルジックな描写も、時間を遡ってしまった主人公の過去での身すぎ世すぎのリアリティも、楽しくて面白くて仕方がない日本時間旅行モノの最高峰。読み出したら最後、止まりません。
 
 この過去に行った男(主人公)が、工学系の技術者で、
 ラジオっぽいものを作っていた気がします。
 「やっぱ理系は役に立つなぁ」と思った覚えが…(すみません、記憶不鮮明で。要確認)。
 →タイムトラベルつながり
 →ミニ特集・広瀬正小説全集
 ▼懐かしくて怖い。  『レベル3 改訂版 異色作家短篇集3』 (ジャック・フィニイ 福島正実訳/早川書房)
 
  表題作「レベル3」の他、「おかしな隣人」「こわい」「失踪人名簿」「潮時」「第二のチャンス」など、短編11編を収録しています。
 一番のオススメは「レベル3」かな。
 
 「こわい」は、ラジオを聞いていて遭遇する事件。
 「懐かしくて怖い」という奇妙な味わいです。
 
 →本書について詳しくは
 
 ▼ボイン…。  『恋のDJ放送中 秋元文庫』 (神保史郎 水森亜土カバー・挿絵/秋元書房)
 
  このキュートさは、たえて久しく見ないですよね。
 「恋の特訓授業中」につづく第二弾。モノクロですが挿絵もあります。
 <ボイン>とか<グーな恋>と聞くと、もうたまりません。
 →亜土ちゃんと言えばミニ特集・石井好子と水森亜土の料理の絵本
 →ミニ特集・秋元文庫
 
 ▼何かな?  「SF深夜放送のハプニング 秋元文庫」 (眉村卓/秋元書房)
 
 ラジオの深夜放送で、奇妙なリクエストカードを読んだことから起こる事件。
 フツーのミステリーかと思ったら、カバーの絵が…。
 →ミニ特集・秋元文庫
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