いやなつながりですかね? すみません。だって、いっぱいあるんですもん。 
        関連項目→御夫婦ランキング▼結婚の終わり。 
         「おわりの美学」 
        (「新恋愛講座 ちくま文庫」及び「行動学入門 文春文庫」等の収録作) 
        (三島由紀夫) 
          
        いやもう、素晴らしいとしかいいようのない、三島由紀夫の人生論。 
        生活のはしばしで思い出して、笑えます。 
        これを読むといつも三島由紀夫への愛情が込み上げます(笑)。 
        さまざまな事象の終わりについて考察しているのですが、 
        「結婚のおわり」なる考察も勿論あって、「いっそ離婚式をやればいい」と 
        言っています。さらに、「夫婦であること自体が夫婦の目的」なので、 
        「芸術のための芸術を芸術至上主義」とすれば、 
        世間の夫婦は「結婚至上主義者」だとか。ニヤリとしてしまいません? 
         
        他には、美貌のおわりの章も忘れられないです。「美女は二度死ぬ」って。 
        つまり、美貌の死と肉体の死、ね。うーむ、なるほど。 
        ▼理想の離婚? 
         「離婚式」 
        (三浦俊彦/河出書房新社) 
          
        離婚はこうでなくっちゃ? 
        理想の離婚式とはどうあるべきか、執拗に考察するお見合い交際中の男女。 
        それに聞き耳を立てているエロ文筆家。 
        緊張感の中でズレがズレを呼んで行く、相変わらずの笑える文学作品。 
        上述、三島さんの意見にインスパイアされたのかしら。 
         
        ▼離婚しちゃったの。 
         「ラ・ニーニャ」 
        (伊藤比呂美/新潮社) 
          
        伊藤比呂美さんは、「良いおっぱい悪いおっぱい」で、 
        大変有名ですね。 
        オーラの出ていそうな、パワフルな詩人。 
        「良いおっぱい悪いおっぱい」や「パパはごきげんななめ」などで大活躍していて 
        微笑ましかった旦那さまとは、御離婚なさったそうで、ちょっと残念でした。 
        作品と作家の人生が、やはり関係あるという前提に立つと、 
        これは離婚して子供を連れて海外に行っちゃう女性の話ですし、 
        何やら感慨を持たずには読めません。 
        (ワイドショー的ブックレヴュー、ワイドショー的読者で 
        申し訳ないんですが。) 
        →詩人の書いた小説つながり 
        ▼離婚後も人生はつづく。 
         「超老伝 カポエラをする人 角川文庫」 
        (中島らも/角川書店) 
          
        いきなりですが、中島らも好きです。 
        個人的には(っていつも個人的ですけど)、 
        「今夜、すべてのバーで」と「ガダラの豚」の次にこれが好きかもしれません。 
        長年連れ添った妻に去られて○チガイになった菅原法斎老人。陸軍中野学校で叩き込まれたサヴァイバル技術を駆使して庭で飯盒でメシを炊き、トカゲを食って自活。趣味はカポエラ。無敗。やくざにも負けない。 
        →つづきを読む→老人つながり 
        ▼カミさんと別れたので。 
         「ぼうふら漂遊記 新潮文庫」 
        (色川武大/新潮社) 
          
        カミさんと別れたので、何か記念にくだらないことをしようと思った男が 
        世界の賭場めぐりをする、というお話。 
        離婚したから何か…と考えるのは男女問わず? 
        さて、その旅に同行するのは、知的なミセス・アン。 
        この二人の関係がとってもよろしいです。 
        私も離婚して、知的なミスターと賭場めぐりしたい… 
        って言う前に、結婚しろって話ですけれども(笑)。 
        →ミニ特集・メンズライフ 
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